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表3.3.1.1−6 WAASのエンルート電離層誤差

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表3.3.1.1−7 WAASの進入誤差成分

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(f)基準源
従来、FAAはレーザートラッカを基準源として使用しILSのような着陸システムの精度を決定してきたが、これでは飛行試験をFAATCに局限することになる。NASAではレーザートラッカを使用してCrows Landingにおける今回及び前回の飛行試験を支援してきたが、これでも飛行試験が2箇所に限定される。然しWAASの精密進入の使用は広範囲であり、多数の地点で同時に基準源が必要となる。カナダはChallengerでの機上飛行試験要件を満たすために基準源としてSCAPE(Self−Contained Aircrft Positioning Equipment)システムを使用している。これは滑走路の両側に2個の灯火を設置することをベースとしたシステムでChallengerが灯火上を飛行しその位置を決め、飛行試験用のINSを更新するものである。この他ChallengerとAerocommander両機ともGPSのキャリア位相情報を使用してそれらの位置を事後処理するためのTSPI(Time Space Position Infomation)システムを使用した。地上(調査地点)と機上に2周波の受信機を置き地上、機上受信機に共通な誤差を除くため両情報が時間的に相関されている。これは如何なる場所でも使用可能な極めて正確な基準源となるが、GPSをベースとすることが欠点である。飛行試験中にこれら多数の基準源を使用する目的はそれらがほぼ同程度の位置精度を与え、将来どの場所でも単一の基準源が使用できることを証明することである。基準源は相互に比較しまたWAAS信号とも比較した。これら試験の結果、各種の基準源の精度がほぼ等しいことが立証された。
(6)飛行試験結果
1004年5月31日〜6月2日の3日間TCA Challenger機により72回のWAASの進入がCrows Landingで行われ、全進入はRWY12で実施されたが、この中で39回の進入のみが統計に利用された。1994年6月2日〜3日2日間Crows Landingで45回のWAAS進入がRWY12でFAAConvair機により行われ、この中43回の進入から解析用のデータが得られた。1994年6月

 

 

 

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